2025年6月20日から7月2日まで、戸越銀座商店街にあるフォトカノンの「フォトポトラック’25」に参加します。総勢27名のグループ展です。
今回展示するのは、これまでにない初のコラボレーション作品。
2022年に撮影した一枚の写真に、もう一人のアーティストの手が加わることで、新たな表情が生まれました。
このグループ展を主催されるのは、私がずっと敬意と憧れを抱いている写真家・八木香保里さん(Instagram)。
八木さんの作品には、戸越や品川、多摩川周辺など、私の暮らす街の風景がたくさん登場します。
なんてことのない日常の風景が、とても静かに、でも確かな眼差しで切り取られていて、つい足を止めて見入ってしまいます。
なかでも特に惹かれているのが「Silent Players」というシリーズ。
お母さまが大切に育てた花々を写した写真には、懐かしさや静けさ、美しさ、そして少しの儚さが宿っていて、心がすっと動かされるのです。
「お気に入りの写真を1枚、ポットラックのように持ち寄る」
そんなコンセプトの展示にお誘いいただいて、迷いはありませんでした。
八木さんの世界観のなかに、自分の写真を置かせてもらえること。
それが、とても嬉しくて光栄なことだと感じたのです。
展示に出す一枚を考えたとき、すぐに思い浮かんだのは、刺繍アーティスト・Mayaraさんと共に制作した作品でした。彼女はメキシコ出身の作家で、まるで物語を描くように、写真の上に丁寧に糸を重ねていきます。
デジタルで記録された写真に、手仕事の温もりが加わることで、不思議な奥行きを持つ作品になりました。作品に込めたメッセージについて、ブログを書きました。こちらもぜひ、読んでいただけたら嬉しいです。
ベースとなった写真は、2022年に取り組んだ「365 Project」の一環として撮影したものです。
このプロジェクトは、1年間、毎日欠かさず1枚の写真を撮るというチャレンジでした。
当時2歳と4歳だった娘たちが品川のまちや公園で自由に、時にはワイルドに遊び、泣き、生きているそのままの姿を、カメラを通してすくい取るように記録しました。
そこには忙しさに流されてしまいそうな小さな喜びや戸惑が写っています。写真は、私と娘たちの家族史であり、心のメモのような存在です。
展示期間中は、その365 Projectから2022年1〜3月、4〜6月の2冊のフォトブックもご覧いただけます。
コラボ作品の前後に続く日々の写真も、ぜひページをめくってみてください。
あのとき、撮っておいて本当によかった。
今、すっかり赤ちゃんぽさがなくなった7歳と5歳の娘たちを見ながら、改めてそう感じています。
「世の中には、いろんな写真があるんだな」
そんなふうに思っていただけるような一枚になっていたら嬉しいです。この作品が、誰かの心にそっと触れますように。それぞれの「お気に入り」を持ち寄って開かれる小さなパーティーのようなこの展示。自分の写真も、その一皿として加えていただけることが嬉しい。
会期中には懇親会も企画されているとのこと。
ほかの出展者の方々や、写真を見に来てくださった方と直接お話しできるのも、いまからとても楽しみです。
展示名: フォトポトラック’25
会期: 2025年6月20日(金)〜7月2日(水)
会場: フォトカノン戸越銀座店 ギャラリースペース
公式ブログ: https://www.tumblr.com/photopotluck2025